フレンチシックなお気に入り< Cinq>

Une femme est une femme

自分の生き方ってこれで良かったのだろうか?と、

ふと思うときがあります。

うまくいかなかったことの方が多いし、欲しかったものは手に入らないし

目標に辿り着いても、そこに行った途端別の景色に変わり

好きだったものに苦しみを覚える日々が続いたり。

時折モヤ〜っとした気持ちが押し寄せ

どうにか折り合いをつけながら日々を過ごす・・という

こういうやりきれない気持ちと付き合っていくのも人生なのかな・・

なんて思うこの頃です。

その昔、フランス女性の生き様を描いたフランス映画のいくつかに

元気をもらったりもしました。

アンナ・カリーナ主演のゴダール映画「女は女である」

ヌーヴェルヴァーグの祖母と言われたアニエス・ヴァルダ

「歌う女、歌わない女」

「Ni avec toi, ni sans toi

(一緒では苦しすぎるが、ひとりでは生きていけない)」というフレーズでおなじみ

ファニー・アルダン主演の「隣の女」なんていうトリュフォー映画もありました。

「人生ってのは、皆が思うほど良いものでも、悪いものでもないんですね」

というセリフが印象的なモーパッサン原作の「女の一生」は、

人の心情は古今東西変わらぬものなんだなと感じた作品の一つで

何不自由なく育てられ、優雅な暮らしを夢見る貴族女性の理想が

結婚を機に悉く崩れ不幸な現実に翻弄される物語で

世の中、上品な人たちだけだと思ったら大間違いで、

現実はそんなに甘くない。それに打ち勝つためには、

他人に依存せず自分自身が聡明でいなければ幸せにはなれない

ということを教わった気がします。

 

個人的なフレンチアレコレの記録、兼日常の戯言コーナーです(笑)

長々だらだらと書いておりますので、

お立ち寄り下さった皆さま、貴重な時間を無駄になさらないよう

お願い申し上げます⁂  

 

Cinéma【Le Bonheur*幸福/1964年】

幸福~しあわせ~ (字幕版)

ボヌール、幸福、良い響きです。

絵に描いたような家族、柔らかく優しい日差しの中でのピクニック、

可愛い子供たちと安楽な生活。

しかし、とても恐ろしい残酷な映画なのです。

そして、とにかく映像が本当に美しい色彩でキラキラしています。

ゴダールのような奇抜な感じではなく、透明感を持った華やかさというのか、

ワンシーンワンシーンが、スクラップ出来そうな、

まるで60年代のおしゃれカタログのようでした。

さり気ない演出も目を奪われるというか、

シルヴィー・バルタンのポスターや、バルドーといった、

当時のアイドルの切り抜きが貼られていたり、

雑誌ELLEを見ながらウエディングドレスをオーダーしたり、

ラジオからはイエイエミュージックが流れてきたり。

「バルドーと、モローの初共演なの」

(おそらく、ビバ!マリアの映画のことでしょう)と言う夫婦の会話など、

当時の時代背景を彷彿とさせる何気ない日常が感じられ、

Mademoiselle age tendre(当時のフランスの女性向け雑誌)の世界を

垣間見ているような感じがしました。

夫であるジャック・ドゥミ監督

(シェルブールの雨傘や、ロシュフォールの恋人たちを手がけた)ともに、

美しいフランス映画といったらこの夫婦以外他ならないのではないかと

思ってしまうほどです。

 

監督のアニエス・ヴァルダは、ヌーヴェル・ヴァーグ

唯一の女性映画監督であり、フェミニストでもありました。

この映画もその影響を強く受けており、妻も子供もいる男性が、

ある日好きな女性が出来不倫。その気持ちを隠せず、

他にも愛する女性がいると告げ、妻は子供と夫がピクニックで昼寝をしている最中に溺死。

フランソワは不倫相手と再婚し、何事もなかったかのように、日常は続いていく…。

自分の幸福を優先する男性への皮肉を込めた映画にも見て取れます。

幸せとは…と、何処までも考えてしまう映画です。

幸せとは何気ないものであり、

でもちょっとしたことで脆く崩れ去ってしまうものでもあり…。

秩序と協調性なくしては、家庭は成り立っていきません。

側から見た完璧なる幸福の中身は、実際のところ分からないのだ…

ということを描いた映画のように感じました。

アニエスは、この映画を桃に例えています。

"この映画は完璧な桃のように幸福に見えます。

でも、その内側には虫が食っているんです。"

ちなみに、この映画に出てくる最初の家族は、実際の家族なのだそうです。

 

Books第二の性/ボーヴォワール*女はこうして作られる】

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「人は女に生まれない。女になるのだ。」

シモーヌ・ド・ボーヴォワールの"第二の性"と言えば、この有名なセリフ。

特にフェミニストについて興味が湧いたから読み始めたわけでもなく、

私の好きな翻訳家の朝吹登水子さんやサガン

親交があった人物として知られており、朝吹さんの本の中で

ボーヴォワールの生い立ちに触れ、改めて手に取ってみたくなったのです。

というのも、ボーヴォワール夫人の著書は、10年ほど前に

"人間について"という本を読んだけれど

「人間は、その存在を存在すべき」と

書かれた文を目の前に"?"となるばかりでした。

さすが、サルトルの伴侶と言いたくなる難解さで、

今では内容は記憶の彼方です。

当時のフランスでも、かなりのエリート女性だったと思うのですが、

その聡明そうな出立ちから、知性の塊のようなボーヴォワール夫人が

ブリジット・バルドーとロリータシンドローム」の中で

当時フランスのマリリン・モンロー的な存在として、

性に奔放的なイメージのあるブリジット・バルドー

「彼女こそ戦後の新しいエロティシズムのシンボルである。

同時に女の歴史をその身ひとつで翻したのだ」と

賞賛していたのが意外でした。

 

第二の性」は、歴史的、社会的、人類学的、生物学的、

あらゆる方向から女性を掘り下げ分析し、

女性性は後から作られる(社会的、文化的な結果)という

結論が述べられています。

ボーヴォワールは、

自分が自己を救い、向上させ、自由を勝ち取るという

サルトル実存主義を基礎とした思想の作家で、

当時まだまだ男性優位とされていた時代において、

非常に革新的な女性だったことが窺えます。

 

Music【Les Parisienne*パリの操り人形(1967年)】

Les Parisienneの"Un tout petit pantin"と

Sandie Shawの"Puppet on a string"を聴き比べ

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1970年の「ボルサリーノ」の映画音楽等を手がけた

フランスのジャズピアニスト、クロード・ボランがプロデュースした4人組。

バレエシューズ"レペット"の創業者であるローズ・レペットの

息子ローラン・プティ(バレエダンサー)の舞台にも上がったほど。

ウィスパーヴォイス系の囁くような歌声かと思いきや、

ゴキゲンで弾けるようなコーラスです。


LES PARISIENNES - UN TOUT PETIT PANTIN

イギリス、パイレーベルの歌姫サンディ・ショウの"パリの操り人形"のカバー曲

Puppet on A  string *Sandie shaw

ヨーロッパのユーロヴィジョン・ソング・コンテスト

(といえば、フランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」もこれで大ヒットしました)

で、優勝したサンディ・ショウのオリジナルバージョンも

スウィンギンロンドンを感じさせる名曲です。

 

Lifestyle MAP?【暮らしのコラージュ*日常のアーカイブを辿ってみる】

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デザイン系のお仕事をされている方にはお馴染みかもしれませんが、

コラージュ、イメージMAPといわれるもの。

Adobeの携帯アプリで試作してみました。

手持ちの画像を適当に配置しているだけだけれど、

なんとなく暮らしのアーカイブが垣間見れるような。

カラーパレットなんてつけてみたり。

MAPの用途も色々で、トレンド会社が企業向けに

デザインの参考資料として発行しているものもあれば、

デザイナーズブランドはシーズンの立ち上がりに、

言葉ではなく、コラージュを見ることで、

一目でそのシーズンにやりたいことが伝わることを目的に

コンセプトに沿って生地や糸や色んな切り抜きを貼ったりして

デザイナーが作成していたり、ちょっとした商談や、

取引先のプレゼン向けに使用するために作成したりと、

チームで仕事をする際に、イメージの共有や、

デザイン意識の統一として使用することが多いイメージMAP

今、特にこれといって使う用途はないのですが、笑

自分の中で確認作業というか、仕事を辞めるまでの数年は、

もうこの職業から離れたいと思いながら勤めてたこともあり、

デザイナーが苦手なデザイナーだった自分としては、

一度離れたことで今は客観的に自分の気持ちに向き合えるようになり、

ものを作ったり、デザインをしたりすること自体は好きだと気づき、

けれどやりたいことと、できることは違うし、

何かを作りながらこの先どうやって復職しようか・・と

(仕事を選べる立場でないにも関わらず)模索しています。

 

Bon appétit One plate【思い出の味*ロマロマプレートを再現】

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高校時代、よく通っていたカフェの味が懐かしくなり、

記憶をたどり再現してみました。

(が、やっぱりちょっと違うよね〜な仕上がり)

当時は通っていた高校のすぐ並びにあり、

可愛いソファや家具に囲まれ、こじんまりとした店内で

甘い香りとともに、1人でカフェ…ってちょっと背伸びした感覚で

今思えばオトナ気分を味わいたかったのだと思います。

10年ほど前かな、ベイエリアにある大正5年に健立された

和洋折衷な建物内にお引越しした「ロマンティコ・ロマンティカ」

帰省しても、時代の流れとともに街の景色も少しずつ変わっていき

あぁ、なんだかもう私の知っている街並みではなくなったんだな〜…と

寂しく思うことも増えましたが、思い出の場所がまだ変わらず

そこにあることは、とても感慨深い気持ちになったりするものです。

当時から美味しくて大好きだったクッキー。

今ではオンラインショップで購入もできるみたいで嬉しいです*

通称"ロマロマプレート"、青春の味です*

 

Sweets【Doll's Festival Petit*春はアンニュイな気分】

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ひなまつりの雰囲気に誘われて、いちごのロールケーキを作ってみました。

桃ではなく、いちごです(笑)

春は桜が咲き、あたたかく穏やかな気候で、

世の中も心機一転新しい雰囲気に包まれます。

私はなぜかいつもワクワクというよりソワソワしてしまうというか、

新しく始まる季節に順応できるか

(誰もそんな大それたこと求めていないのに)春になると、

あぁ…まだ眠っていたい…と、冬眠中の動物のように、

なんだか気怠い気分になってしまいます。

冬に安住していたいタイプなのか、

このシーズンはまだ少し麗しい春の陽気についていけてません^^;

 

Fashion【Modesty Mode*控えめなオシャレ心】

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最近、昔着ていた洋服が、

似合わなくなる時期に差し掛かってきたな・・と、感じました。

微妙な丈感や、ディテールが少し違うだけで

似合うものは変わってくるし、スタイリングの印象も変わってきます。

でも、どの年代に差し掛かっても、それぞれに似合う

色や形ってあるのだと思います。

若い時は、個性的な格好を楽しんでいた時期もありましたが、

今は、ファッションで個性を出したいとか、

他者との差別化を図りたいとか、目新しいものは求めていなく、

歳相応にその場に品良く収まればよいという考えです。

(こういう貪欲さのない発想の時点で

すでに作り手には向いていないんだなぁと感じます・・)

あれこれ着飾るよりもナチュラルな方が

今の自分の性分には合っている気がするのと、

控えめな美しさというものが素敵だと思うようになってきたこともあり、

そういったオシャレを楽しみたい気分なのかもしれません。